転籍の命令を拒否できるか
転籍とは
転籍とは、それまで雇用契約を結んでいた会社からの業務命令によって、その会社ではない他社で労働することをいいます。
これは「企業間人事異動」と呼ばれる制度であり、特徴的な点は、会社をいったん退職し、新たに他社との間で雇用契約を締結することです。
近年は、関連企業への転籍や、部門の独立法人化に伴う移籍が多くなる中、業務命令により転籍をする従業員にとって、その命令を拒否できるかどうかは重大な関心事です。
拒否は可能
結論を言うと、じつは、転籍は拒否することが可能です。
転籍の場合には、従業員の不利益が大きくなる危険があることから、本人の同意が必ず必要となっているからです。
これは、給与や、有給休暇などの福利厚生の面で、待遇条件が良くなる場合の転籍であっても同じです(本人の意思が必要)。
関連法令
労基法第 15 条、労基則第 5 条