なぜ退職や転職が,裏切りとして嫌われ,恨まれるのか?
退職したり、転職したりして会社を抜けようとすると、「裏切りだ」などと非難され、恨まれたり、嫌悪の感情をぶつけられがちです。
その理由(原因)は、いったいどういうものでしょうか?
実は、その原因は、生存競争と密接に結びついています。
生存競争
動物は、基本的に、群れ(グループ)をつくります。
それは、グループを作った方が、生き残るのに有利だからです。
同じ種族の中で、グループを作る個体は生き残り、グループを作らない個体は滅んでいきます。
動物と同じように、人間の祖先もグループすなわち集団を形成して生き残ってきました。
ということで、今の私たちは、生存競争を勝ち抜いた集団主義の個体の子孫であって、利己主義の個体の子孫ではないということです。
なぜ恨み、嫌うのか
集団を形成して生き残ってきた私たちは、集団の構成員に、「集団への忠誠心」を持つことを求める傾向があります。
したがって、集団から抜け出す者は、忠誠心が無い者として、嫌われることになります。
また、集団から抜け出す者は、「集団に危険をもたらす者」とみなされます。
それは、集団を弱くしてしまうからです。
特に、他の集団へ移動することは、より、自分たちの集団に危険をもたらすものと認識されます。
会社を退職しようとする人が、嫌われたり、恨まれたりするのは、以上のような理由が背景にあります。