試用期間の長さと途中解雇
試用期間と、試用期間中の解雇について解説します。
試用期間とは
会社によっては、みなさんを採用してから数ヶ月の間を、「試用期間」と設定する場合があります。
たとえば、4月から7月までの3ヶ月間を試用期間とするような場合です。
試用期間を設けることは、労働基準法で認められており、会社は、試用期間に、採用者の適正を判断することができます。
つまり、試用期間中に、会社は、採用者に仕事への適正がないことを理由にして、採用者との労働契約を解約すること(解雇)ができます。
試用期間中の解雇が認められる場合
法律上、解約権は無制限に認められるわけではなく、よほどのことがない限り、採用者の解雇が認められることはありません。
たとえば、以下のように、解雇がやむをえないと考えられる場合に限られます。
・遅刻や欠勤が多い
・上司の命令に従わない
・犯罪を行った
・応募時に、経歴や学歴の詐称をしていた
・会社の業績不振により社員を解雇する必要が生じた場合
試用期間の長さ
労働基準法には、試用期間の長さの上限についての規定はありませんが、一般的には、3ヶ月あるいは6ヶ月とする会社がほとんどです。
なお、試用期間を3年などと、あまりにも長く設定することは労働者に大きな不利益を与えますので、公序良俗違反として、そのような条項は無効になります(民法90条)。