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「報われない」と感じる心理メカニズムとモチベーションを高めるコツ

なぜ報われないと感じるのか

就職活動をしていると『報われない』と思うことがたびたびあると思います。

この報われない心理というテーマは、学者たちが古くから関心を持ってきました。

研究が進み、そのメカニズムについては、現在までにさまざまな理論が提唱されています。

ここでは、なぜ『報われない』と感じてしまうのか、その心理を説明した理論をいくつか紹介します。

もしも、就活で『報われない』と感じているのであれば、その心理は、以下の理論のどれかで説明がつくと思われます。

まずは、自分の心の状態を客観的に捉えることが重要です。

1.アダムスの公平理論

この理論によれば、人は、「同じ努力をした人は、同じ報酬を得られることが大切だ」と考える傾向があります。

したがって、就活生は、就職活動へ費やした「努力」と、内定など「得たもの」の割合を、他人と比べる傾向があります。

したがって、自分よりも頑張っていない他人が、良い会社に内定すると、『報われない』と感じてしまうことになります。

就活でモチベーションを上げるコツは、『自分と他人とを比較しないこと』です。

2.期待理論

この理論によれば、やる気は、3つの構成要素の掛け算です。

構成要素とは、「努力」、「結果」、「魅力」です。

掛け算なので、1つの要素がゼロに近くなると、モチベーションはゼロに近くなります。

具体的には、つぎのように考えてしまうと、就職活動へのモチベーションが低くなります。

・努力しても、満足のいく就職活動はできない
・就職活動を頑張っても、希望の会社に入れない
・会社に就職すること自体に価値を感じない

逆にいえば、モチベーションを上げるためには、『がんばれば満足のいく就職活動ができる』、『がんばって就職活動すれば内定につながる』、『会社に就職することには価値がある』と期待することが重要です。

3.努力-報酬不均衡モデル

この理論では、努力と報酬のバランスが崩れているとき 、ストレスを感じると考えます。

つまり、努力に見合う報酬がもらえていないと感じることが原因で『報われない』と考えてしまうのです。

この理論では、たとえば次のような状況で、ストレスを感じることになります。

・大学で頑張って勉強したことが評価されない
・大量にエントリーしているのに、面接に進めない
・一生懸命やっているのに、最終面接まで進めない

このようなとき、モチベーションを上げるためには、『自分を評価してくれる会社は必ずある』、『努力はいつか必ず報われる』と考えを切り替えることが大切です。